ブラックを解消しないと住宅ローン審査に通らないのでしょうか?

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「過去に延滞履歴があるのですが、審査に通るのは無理でしょうか?」

「5年前に自己破産しています。住宅ローンは組めないでしょうか?」

 

私のところにくる相談で最も多いのは、過去の金融事故等により住宅ローン審査に通らなかった方の相談です。

自己破産をはじめとする債務整理を過去に経験している方はもちろん、クレジットカード支払の延滞、もっと軽微な支払い漏れ等なども含め、住宅ローンを組むときに障害となる金融事故は色々あります

もちろん、その内容によっても審査通過の難易度は変わりますが、基本的に言えることは、

いわゆる“ブラック状態”のままでは、住宅ローン審査は通らない可能性がかなり高い

ということです。

 

住宅ローン審査は、さまざまな条件を総合的に評価して審査結果を出しています。

そういう意味では、クレジットカード審査よりは、わずかばかり可能性はあります(ちなみにクレジットカード審査では、金融事故履歴がある方が審査に通る可能性は、ほぼゼロです)。

ただやはり、お金を貸す金融機関側から見ると、過去に金融事故履歴がある方には“できれば貸したくない”というのが本音でしょう。

本コラムでは、いわゆる“ブラック”と呼ばれる状態と、住宅ローン審査の関係について解説していきます。

■ブラックと呼ばれるのはどういう状態なのか?

・ブラックリストというものは存在しない

まず確認しておきたいのは、よく言われる“ブラックリスト”という言葉についてです。

なんとなく黒いファイルみたいなものがあって、そこに金融事故を起こした人の氏名や住所などがリスト化されているような状況をイメージさせる言葉ですが、実際には”ブラックリスト”というものは存在していません

したがって、“ブラックリスト”という言葉は、過去の金融事故の履歴が原因でクレジットカードを作れなかったり、お金を借りれなかったりする人を、分かりやすく説明するための造語だと思ってください。

・信用情報で自分がブラック状態か否かを確認できる

クレジットカード会社や金融機関は、お客様からの申し込みを受けると、「個人信用情報」と呼ばれるものでその人の金融事故履歴を確認します。

これが、一般に“ブラックリスト”と呼ばれるものの正体です。

リスト化された名簿と照合して判断しているのではなく、各個人の“信用情報”を個別に調べることで、審査に通すか否かを判断しているのです。

この個人信用情報は、本来、“本人のみ”しか入手することができません。

金融機関で審査を受けるときには、「信用情報を本人に代わり確認してもらって構いません」という“同意書”にサインをしているので、各金融機関がそれを参照することができる仕組みになっています。

個人信用情報を入手すれば、自分がいわゆる“ブラック”と呼ばれる状態かどうかは確認できるため、「いま住宅ローン審査を受けて、問題なく通るだろうか?」と疑問に思ったら、自分で信用情報を取り寄せるのが近道です。

(参考:「3分でわかる!審査前に確認しておきたい個人信用情報の入手方法」)

■ブラック状態を解消する方法

・結局、待つのが得策

上述したように、ブラック状態を解消しなければ住宅ローン審査に通ることは原則的に厳しいです。

もちろん、頭金を十分用意できているとか、借入額が小さい場合は、金融機関によっては通ることもあります。

また、住宅ローン審査の場合、交渉により審査項目以外の部分もアピールすることができなくもないため、信用情報に問題があるのに審査に通る人が全くいないとは言えません。ですが、それは狭き門です。

そういったケースで審査に通るのは、他に大きな資産があって担保にできるとか、確実に返済が見込める保証人が付いているとか、住宅ローン審査としてはイレギュラーな場合と言って過言ではないでしょう。

信用情報を確認して、自分が“ブラック”であることが分かった場合、基本的には、それが解消されるまで待つのが得策です。

“解消されるまで”と書いたのは、金融事故情報が個人信用情報から消えるまで、という意味です。

事故情報は一生残るわけではありません。その内容によって、信用情報に掲載される年数が大体決まっています。

 

信用情報機関によっても掲載期間は異なりますが、以下を基準にすると良いでしょう。

・延滞履歴→5年

・債務整理→5年~10年

 (自己破産などの官報掲載情報の場合、10年)

・解消後も、スーパーホワイト状態には審査が厳しい

ブラック状態を解消すれば、すぐに住宅ローン審査に通るのかというと、実はそうではありません

ブラック状態の方の場合、信用情報を参照するようなお金絡みの契約(クレジットカードを作る、お金を借りる、割符販売で購入する等)が長年できない状態になっています。

そうすると、その期間の信用情報が、数年にわたって“まっさら”になります。

こういった信用情報が“まっさら”な状態の人を、よく「スーパーホワイト」と呼びます。“ブラック”に対する用語として作られたものだと思うのですが、金融関係の審査では、ブラックは当然こと、このスーパーホワイト状態の人も、審査が厳しくなります。

なぜでしょうか???

スーパーホワイトの方が住宅ローン審査を受けると、審査に携わる金融機関は、

「あれ?誰でもクレジットカードの1枚くらい持っているこの時代に、信用情報 が何年も“まっさら”なのは何かおかしい。。。確かに金融事故履歴とかは掲載されていないけれど、もしかして履歴掲載期間から外れたばかりの人なのでは・・・?」

過去の金融事故の可能性を察知してしまうのです。

金融事故から喪が明けたばかりの人にお金を貸すのは、金融機関としてもリスクがあることです。

したがって、そういう方の場合、すぐに住宅ローンを組むのは難しいです。

そういう場合は、まずクレジットカードなどで信用情報の履歴(クレジットヒストリーと呼ばれるもの)を積んでから、住宅ローン審査を受けるようにしたほうが通りやすくなります

■借り換えの場合の注意点

・”借り換えは審査が甘い”は勘違い

ここまでは新規の住宅ローンを組む方のケースについてお話してきましたが、次に借り換えの場合の注意点を述べておきたいと思います。

当然ですが、借り換えの場合にも審査は行われます。

借り換えを考える方の中には、“一度住宅ローンが組めているんだから、借り換え審査は簡単に通るだろう”と思っている方もいらっしゃいますが、それは誤解です。

借り換えの場合も、新規で住宅ローンを組む場合と変わらない(場合によっては少し厳しいくらいの)レベルで審査されます。

したがって、延滞などの事故履歴が信用情報に掲載されていると、審査結果は厳しいものになります

また、信用情報には掲載されない情報であっても、現在組んでいる住宅ローンの返済に延滞がないかどうかは、借り換え審査では確認されるのが一般的です。

実際に、住宅ローン返済用口座の取引履歴(通帳のコピー等)の提出を求められるので、そういう意味では新規の住宅ローン審査よりも厳しい目で見られていると思って間違いありません。

・ブラック状態なら借り換えをあきらめる

もし信用情報に掲載されるような延滞履歴や金融事故を経験している方の場合は、借り換えはあきらめたほうが良いでしょう。

上述したように 、審査のハードルは新規の借入のときよりも高いので、借り換え審査に通らず深いな思いをするよりは、着々と現在の住宅ローンの返済を続けたほうが賢明です。

もちろん、返済がきつくて、少しでも毎月の返済を減らそうと借り換えを考える方もいらっしゃると思います。

その場合は、借り換えではなく、住宅ローンの条件変更(返済期間を延ばしてもらう等)で対応してもらうという方法もあります。

少なくとも、借り換え審査を甘く見てしまうことだけはしないよう、ここでしっかり理解しておきましょう。

■まとめ

以上、いわゆる“ブラック”と呼ばれる状態の人が、住宅ローン審査でどのように扱われるかを見てきました。

まず、自分自身がブラックかどうかを信用情報で確かめて、もし信用情報に傷があるなら“待つ” 作戦も視野に入れつつ審査の準備を進めましょう。

ブラックだからといって全員が審査に落ちるわけではないですし、延滞や滞納の履歴があっても住宅ローンが組める金融機関がないわけではありません

しかし、やはり高い確率で審査には通りません。

それを通すには、かなりの力量と経験が必要なので、どうしても通したいという方は専門家の力を借りたほうが近道です。

たとえば、住宅販売を仲介してくれる不動産屋さんやハウスメーカーさんは、色々と力になってくれることがあります。

また当研究所のお客様でも、いわゆる“ブラックリスト”の方が住宅ローンを組めた実績はあります

あきらめずに専門家に一度相談してみると、なんらかの解決策が見えてくるかもしれません。

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