違法建築の物件は、住宅ローン審査に通らないのでしょうか?

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最近では、中古物件を購入し、リフォームをすることでマイホームを手に入れることを考えている方も多いようです。

中古物件の中でも特に戸建ての場合に多いのが、いわゆる違法建築の物件です。

違法建築にも色んなパターンがありますが、代表的なのは、

・建ぺい率・容積率がオーバーしている

・接道義務違反(道路に2m以上接していないため、再建築ができない)

・増築した部分が未登記になっている

というような感じです。

「違法建築だけど物件自体は気に入ってるから購入したい」と考える方も多いですが、違法建築のままで住宅ローンを組むのは非常に困難です。

ほぼ審査に落ちると表現しても、言い過ぎではないでしょう。

本コラムでは、違法建築物件で住宅ローンが組めない理由と、代表的な対処法についてお伝えしたいと思います。

■銀行が住宅ローンを組ませてくれない

・以前は積極的な銀行もあった

違法建築物件の購入については、今でこそ銀行が嫌がって審査に通らない可能性が高いですが、以前はすんなり購入資金を貸してくれる金融機関が多い時代がありました

特に、バブルの時代にはそういう金融機関も多かったと聞きます。

したがって、読者の方の年代によっては、「うちも違法建築物件を購入したけど、結構すんなり住宅ローンが組めたよ」と感じていらっしゃる方も多いかもしれません。

でも今は違います

・コンプライアンス(法令遵守)の意識が高まった

90年代までのバブル期以降は、企業経営にもコンプライアンス(法令遵守)の強化が求められるようになりました。

その流れもあってか、建築基準法を違反している物件については、それまで住宅ローン組ませてくれていた金融機関でも、手をこまねくようになりました。

違法部分が軽微であれば、今でも交渉次第で住宅ローン審査に通る金融機関もあるようですが、ほとんどの金融機関では受け付けないと思っていて良いでしょう。

■現金一括なら買うことはできるが・・・

「住宅ローンが組めないのであれば、現金一括なら買えるのでしょうか?」という質問もいただいたことがあります。

もちろんそれは可能です。
しかし、違法建築物件を購入する際には、その後のいろいろなリスクも認識した上で、購入を決断する必要があります

・将来、買い手が付かないリスクがある

考えられるリスクの1つは、将来その物件を売りたいと思った時に、買い手がつかないリスクがあるということです。

あなたがその物件を購入するときに購入代金を現金一括で支払えたからといって、次の書いても現金一括で購入できるとは限りません。

その場合、また、住宅ローンが組めるかどうかという問題が出てきます。

極端なことを言えば「ぜひ現金一括で購入したい」という方が出てこない限り、その物件は二度と売れないかもしれないのです。

もちろんあなたは一生そこに住むつもりで家を買うかもしれません。しかし、あなたが介護が必要になったりお亡くなりになったりした後に、家を引き継いだお子さんがその住宅を売りたいと思うかもしれません

そういったリスクも考えながら、違法建築の物件は購入する必要があるのです。

・リフォーム時に困るケースも

購入した物件を売る場面以外でリスクがあるとしたら、リフォームをするときにお金が借りられなくて困る可能性もあります。

風呂やトイレを変更するようなリフォームであればそれほど問題にはならないかもしれませんが、増改築を含む大規模リフォームになると、リフォーム代金を借りられない可能性も出てきます。

もしかしたら、家を売却するときのリスクよりも、リフォームのお金を借りられないリスクの方が、起こり得る可能性が高いかも知れませんね。

■数は少ないが住宅ローンが組める金融機関もある

以上のデメリットを理解していただいた上で、「それでもどうしても気に入った物件があるから、違法建築でもなんとか手に入れたい!」という場合には、どのようにしたら良いのでしょうか???

いろいろな金融機関と交渉してみると、違法建築物件でも住宅ローンを組ませてくれる金融機関は、実はいくつか存在します

ただし、一般の住宅ローンと比べて、いくつか不利な点がありますので、そこ押さえておきましょう。

・金利が高い

まず、違法建築でも組める住宅ローンは、一般の住宅ローンよりも金利は高めです。

どのくらい高めかというと、2016年2月現在でも、一般的な住宅ローンより2%から3%高めです。

したがって、同じ借入額でも、一般の住宅ローンで組むのに比べると、かなり返済総額が多くなります。

ただ、違法建築物件はマイナス面が多いため、それをもとに売主と値段交渉することもできると思います
そういった部分で少しでも安く購入できれば、違法建築の物件の購入も考えてもいいかもしれません。

・自己資金がある程度必要

また、こういった違法建築でも利用できる住宅ローンを組む場合には、フルローンは組めないことも知っておかなければいけません。

つまり、物件購入価格に対して、ある程度の自己資金がなければ購入できないということです。

一般的に、住宅ローン関連の書籍では、「頭金を1割から2割用意しなさい」というようなアドバイスがよく書かれています。

「1割から2割」というのは1つの目安ですが、違法建築物件を購入する場合には、この目安よりも多くの自己資金を用意する必要がある、ということを覚えておいた方が良いでしょう。

■まとめ

以上を見ていただいたように、違法建築物件を購入するために住宅ローンを組むのは、非常にハードルが高いです。

ですので、どうしても気に入った物件が違法建築である場合には、上述したデメリットをきちんと把握してから購入することが大切です。

また、改善可能な違法建築であれば、購入前に売主側で対応してもらえないか相談してみることも大事です。

あわせて、違法建築であることを理由に、物件の価格交渉などもしてみると良いでしょう。

また、違法建築物件を購入したいと思ったら、1人で悩まずに専門家に相談してみることも大切です。

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