「住宅ローンの事前審査(仮審査)と本審査の違いってなんですか?」

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「事前審査で通ったのに、本審査を申し込んだら落ちてしまった」

「事前審査だけなら落ちても大丈夫?審査に落ちた履歴は残ってしまうの?」

結局、事前審査と本審査は何が違うの?

住宅ローン審査には、事前審査(仮審査)と本審査があります。

そして、事前審査に通っても本審査で落ちてしまうことも、よくあります。

審査自体が2段階になっているため、“いったい何が違うの?”という質問が後を絶ちません。

審査を受ける上で、まず2つの審査の違いをしっかり把握し、その知識を有効活用していくことが、審査に通る上での大事な足がかりになります。

本コラムでは、

・事前審査(仮審査)では何を審査しているのか?

・本審査では何を審査しているのか?

・結局、事前審査(仮審査)と本審査は何が違うのか?

ということをお伝えし、実際に審査を受ける上での注意点などをお伝えしていきたいと思います。

■事前審査(仮審査)の審査内容と注意点

・事前審査の審査内容

住宅ローンを組もうと思ったときに、まず受けるのが事前審査(仮審査)です。

事前審査では、主に返済負担率(返済割合)が審査されます

返済負担率とは、年収に対し住宅ローン返済額が占める割合のことで、具体的には、あなたの年収、勤続年数、雇用形態、自己資金などをもとに計算されます。

返済負担率の詳細については、他のコラム(「住宅ローン限度額(借入可能額)を自分で簡単に計算する方法」)にも記載してありますが、年収が高ければ高いほど審査には有利です。

ある程度の年収があれば、返済負担率の基準はクリアできます。

また、事前審査の時点で個人信用情報について審査する金融機関もあります

個人信用情報を審査対象とする場合には、そのための同意書(個人信用情報を参照してもいいですよ、という同意を取るための書類)も記入するようになっています。

したがって、提出書類の中にこういった同意書があれば、個人信用情報も審査対象である証拠です。

個人信用情報とは、あなたの金融事故(延滞や未納、自己破産や債務整理等)の履歴です。

事故情報があれば、たとえ事前審査であっても通過することは難しくなります。

その場合は、事故情報が履歴から消えるまで(事故原因によりその時期はさまざまです)、住宅ローンを組むことを待つのが一般的です。

事前審査に関しては、

・個人信用情報に問題がないこと

・年収と返済額のバランスに問題がないこと

の2点をクリアできれば、通過できます。

審査結果は、電話連絡や郵送(そのいずれか、または両方)のパターンが多いですが、事前審査の申込を不動産業者を通して行った場合には、その担当者を通じて回答が来ることもあります。

・事前審査を受ける際の注意点

①他の借入について

まず1つめの注意点。

事前審査申込書には「他の借入状況」について詳細を記入する欄があります

ここで“とりあえず事前審査だけでも通過しておきたいから、他に借り入れがあることは隠しておこう・・・”なんて考えたら、その後の審査結果に悪影響を及ぼしかねません。注意して下さい!

上でも説明したように、金融機関では返済負担率をもとに、審査の合否を判定しています。

既にある他の借入も返済負担率の計算に影響を与えるので、金融機関としては情報隠しをもっとも嫌います。

のちのちバレたときに、“虚偽報告をする人”というレッテルを貼られ、信用を失います。

信用できない人には、大きなお金は貸したくないですよね・・・?

そういった事態に陥らないためにも、他に借り入れがある場合は、事前審査の時点で正直に申告するようにしましょう

②事前審査の結果について

もうひとつの注意点は、事前審査の審査結果の拘束力についてです。

事前審査の結果には拘束力はありません

あくまでも“仮”の結果なので、事前審査に通ったことが本審査の通過を保証するものではありません。

また逆に、事前審査に通ったからといって、その金融機関で本審査を受けなければいけないことにもなりません。

あくまでも“仮”の審査結果だと心得ておきましょう。

■本審査の審査内容と注意点

・本審査の審査内容

事前審査に通ったら、次は本審査です。

事前審査で承認されると、本審査に必要な書類が送られてきます。住宅ローン借入申込書や団体信用生命保険の申込書などが主な書類です。

本審査では、公的な書類も提出してもらい、本格的な審査に入ります。事前審査よりも厳しい審査になるので、別物と考えて臨みましょう。

団信にも加入する必要があるので健康状態もチェックされますし、物件自体も審査対象になります。たとえば、物件の担保価値や、建築基準法を順守できているかなども細かく見ていきます。

お金の面でも審査は細かくなります。事前審査では主に返済負担率だけを見て判断していましたが、本審査では年齢や勤務先の規模・経営状態も審査内容に加えられます。

本審査に関しては、大きくジャンル分けすると、

・借入額に問題がない

・返済能力が十分にある

・団信に加入できる健康状態である

という3つの条件を満たせば、審査を通過できることになります。

なお、審査内容の詳細について知りたい方は、「住宅ローン審査では、どのような項目が重視されますか?」を参考にしてください。

・本審査を受ける際の注意点

①面談を求められることも

本審査の途中で、金融機関から面談を求められることがあります

金融機関で確認したいことがあるときに、このような要請が来ることがありますが、まれなケースなので「審査に通らないかもしれない・・・」と心配される方が多いようです。

確認したいこととは、主に収入関連の疑問点(自営業者の場合は確定申告書の内容等、給与所得者の場合は源泉徴収票と課税証明書の金額の相違等)です。

面談の際には、疑問の解消に協力していくことはもちろんですが、服装や言葉遣いにも気を使いながら、良い印象を与えることに努めましょう。

そういったちょっとした印象の差で、審査結果に良い影響をもたらすことも可能です。

②審査に通らなかった場合、手付金はどうなるのでしょうか?

住宅ローン審査を受けるためには売買契約が済んでいる必要があるので、審査を受ける人は不動産業者に手付金等を支払っています。

ところが、本審査に通らなかった場合、住宅ローンを組めず家を買うことが出来ないので、売買契約を破棄しなければなりません。

このとき、一度支払った手付金等はどうなるのでしょうか???

多くの場合、審査に通らなかったときのために「住宅ローンの借入が出来ない場合は、手付金を返金します」という文言が契約書に入っています

もちろん、全額というわけにはいかないので、手数料や印紙代などが引かれて返ってくるのが通例です。

ただし、まれに契約書にこの文言が入っておらず、審査に通らなかったときにトラブルになるケースもあります。

売買契約を結ぶ際には、住宅ローンに通らなかった場合の契約内容をしっかり確認してからサインしましょう

③本審査に通ったのに住宅ローンが組めないケース

本審査に通っても、住宅ローン契約が済むまでは油断できません。

入学試験で合格しても入学するまでは油断できないのと同じで、あくまでも内定をもらったに過ぎません。

たとえば、本審査を通過した後、住宅ローン契約前に独立や転職をする等の事態があれば、本審査の合格が取り消されることもあります。

契約が終わるまで油断しないようにしましょう

事前審査と本審査の違い

なぜ“事前審査に通ったのに本審査に落ちる”という状況が起きるのか?

ここまで説明してきたように、事前審査と本審査では、審査項目も、その内容の深さも、まったく異なります。

「事前審査に通ったから大丈夫だと思ってたのに・・・」という相談は多いですが、事前審査はあくまでも“仮”の結果なので、本審査に通るという保証はありません。

 

・審査履歴は残るのか?

事前審査や本審査を受けた履歴についてはどう扱われるのでしょうか?

結論から言えば、本審査については必ず履歴が残り、審査を受けた事実は各金融機関で情報共有されます

一方、事前審査については審査内容によって変わります。

事前審査で個人信用情報についても審査対象とする場合には、履歴が残ります。逆に、個人信用情報を審査対象としていない場合には、履歴は残りません。

なお、履歴には合否結果までは掲載されません。

複数の金融機関で審査を受けまくっていると、たとえすべて通過していても、“あちこちで審査を受けている人”にしか映りません。

そうなると、「もしかしたら、この人は全ての審査に落ちているのかもしれない」と勘繰られ、連鎖して審査に落ちてしまうこともあります。

このような、いわゆる“審査ブラック”と呼ばれる状態に陥らないように、金融機関をある程度絞ってから審査にかけるようにしましょう。

■まとめ

本コラムでは事前審査と本審査の違いについて述べてきました。

上記の内容を表にまとめると以下のようになります。

事前審査(仮審査) 本審査
返済負担率
個人信用情報 △(金融機関による。審査対象となる場合は、事前審査申込時に同意書の提出が求められる)
属性(返済能力) △(主に勤続年数) ○(勤務先の規模・経営状態)
健康状態 × ○(団信加入できるか否か)
審査履歴 △(個人信用情報を審査対象としなければ
履歴は残らない)

注意事項

※他の借入に関し虚偽報告しないこと

※面談を求められた際には服装や言葉遣いも注意

※審査結果はあくまでも“仮”のもの

※契約までは油断しないこと

※共通の注意事項:審査に通らなかったときに手付金等を返還してもらえるか否かを、売買契約時に確認すること

事前審査は簡易的ですが、うまく活用すれば審査通過の可能性がよく分かります。

事前審査を通じてあなたにとってベストな住宅ローンを選択し、本審査に臨みましょう。

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